小さな研究者たちの大冒険〜続編〜
前回、くら寿司さんのお魚市場でたくさんの魚と出会った子どもたち。
「魚はどうやっていつも食べている形になるんだろう?」
そんな新しい疑問から始まった今回の探究です。
調理場の先生から「お魚を持ってきてくれたら、さばいてあげるよ!」と言ってもらい、子どもたちは再びくら寿司さんへ向かいました。
今回注文するのは、タイ・アジ・トビウオ。
たくさんの魚を用意していただき、「どっちのタイがいいかな?」と、実際に見比べながら選ばせていただきました。
グループごとに相談し、「これがいい!」「こっち!」と指をさしながら、自分たちで魚を決めることができました。

選んだ魚は、発泡スチロールの箱に入れて園まで運びます。
グループごとに力を合わせて台車を押しながら、ガタガタ道ではフタ押さえる係や、舵を取る係など自然と役割分担が始まります。
運び終えた子どもたちは、次のグループの友達へ、こうすると良いよ!とアドバイスをする姿も見られ、仲間を思いやる気持ちや協力する姿に成長を感じました。

園へ戻ると、年長組の子どもたちは年中組のお友達のところへ。
「魚を買ってきたよー!」
「調理の先生がさばいてくれるから、一緒にホールへ行こう!」
と、自分たちが見てきたことや魚の名前を嬉しそうに伝えながら誘っていました。

ホールでは調理場の先生が魚を一匹ずつ見せてくださいました。
「トビウオは500メートルも飛ぶんだよ。」
「タイが赤いのは、エビやカニを食べているからなんだよ。」
子どもたちは「へぇー!」「そうなんだ!」と目を輝かせながら話を聞き、豆知識にも興味津々でした。

そして、いよいよ魚をさばく時間。
目の前で大きなタイがさばかれていく様子を、子どもたちは息をのんで見つめます。
包丁が魚の骨に当たる「ザクザクッ」という音や、魚の香りまで感じられるのは、本物ならではの体験。
目だけでなく、耳や鼻も使って学ぶ貴重な時間となりました。

さばかれた魚は、スーパーのトレーにきれいに並べてくれました!そして、よく見る切り身へと変身。
「いつも見てる魚になった!」
「これ、お店と一緒!」
と驚きの声が上がります。
さらに、お刺身にしていただいたり、目の前でお寿司を握っていただいたりと、子どもたちは最後まで夢中になって見入っていました。

その後は、ラップの上から実際に魚に触れてみることに。
「つるつる!」
「かたい!」
「冷たい!」
感じたことを友達と伝え合いながら、本物に触れる経験を楽しみました。

最後は、それぞれの魚をじっくり観察。
タイの硬くてザラザラしたうろこ、アジの大きく開く口、そして大きく広がるトビウオのひれ。
「口の形が違う!」
「歯がギザギザ!」
「ひれってこんなに大きいんだ!」
同じ魚でも形や特徴が違うことに気付き、新たな発見が次々と生まれていました。


子どもたちの「知りたい!」という気持ちは、本物との出会いによってさらに大きく育っています。
見て、聞いて、触れて、匂いを感じて、考える。
五感を使って学んだ今回の経験は、子どもたちの心に深く残る一日となりました。
最後は、これまでの探究を振り返る紙芝居をみんなで見ました。
紙芝居には、魚がみんなの食卓に届くまでの長い旅が描かれています。
魚は広い海で育ち、漁師さんが心を込めて漁をし、市場へ運ばれます。そして、大きなトラックで運ばれ、市場を通して園へ。調理場の先生が一匹一匹丁寧にさばき、みんなが食べやすいようにおいしい料理へと変身させてくれます。
「たくさんの人が頑張ってくれているから食べられるんだね。」
子どもたちは、これまでの経験を思い出しながら真剣な表情で紙芝居を見つめていました。
目の前に並ぶ一匹の魚には、海で育ててくれた自然の恵みや、漁師さん、運んでくださる方々、お店の方、そして調理場の先生など、本当にたくさんの人の力がつながっています。
「いただきます。」
その一言には、命への感謝と、魚を届けてくださるすべての方への「ありがとう」が込められていることを、子どもたちは感じることができました。
これからも、本物との出会いや体験を大切にしながら、「知りたい」「やってみたい」という子どもたちの気持ちを育んでいきたいと思います。さて、この探究はまだ終わりではありません。
次はどんな「どうして?」に出会うのでしょうか。
子どもたちの小さな研究者としての大冒険は、これからも続いていきます。








